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ME機器管理室

 近年、医学・医療技術の進歩に伴い多種多様の医療機器が用いられるようになりました。
 臨床工学技士は、医師の指示の下で生命維持管理装置(人の呼吸、循環、代謝等の機能の一部を代替し、又は補助する医療機器)を操作、および保守点検を行う専門医療職種です。
 当院では18名の臨床工学技士が他職種と連携し、安全・安心な医療提供に努めています。

ME機器管理室業務

  1. 中央管理業務
  2. 保守管理業務
  3. 補助循環業務
  4. 心臓カテーテル検査業務
  5. 血液浄化療法業務
  6. 人工呼吸器業務
  7. 高気圧酸素療法業務
  8. ペースメーカ業務
  9. 手術関連業務
  10. 麻酔科アシスタント業務

1. 中央管理業務

当院では院内で使用されるシリンジポンプや輸液ポンプなどの医療機器を中央管理しています。中央管理とは医療機器の貸出し・使用後の保守点検・機器稼働状況の把握などを集中して行い適正な台数で効率よく管理ができます。

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2. 保守管理業務

医療機器が安全・安心に使用されるよう、計画的に定期保守点検を行い、機器の性能維持に努めています。

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3. 補助循環業務

心臓の動きが悪く全身に血液を送り出せずにいると、臓器に負担がかかり生命の維持に関わります。そこで、心臓や肺の機能が回復するまで機械的に心臓と肺を補助する装置としてIABP(大動脈内バルーンパンピング)、ECMO(体外式膜型人工肺)があります。これらの装置の操作及び保守点検を行っています。

4. 心臓カテーテル検査業務

心臓カテ-テル検査とは、心臓の機能を検査する左心・右心カテ-テル検査、大動脈造影、心臓に栄養を送る血管を検査する冠状動脈造影があります。また、経皮的冠動脈形成術や冠状動脈内ステント留置術などの内科的治療もあります。これらの内科的検査、治療において生体情報の監視、計測、解析などをはじめとする生命維持管理装置の操作及び術野介助を行っています。

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5. 血液浄化療法業務

血液浄化療法とは、急性期疾患に対する治療(持続緩除式血液浄化法、エンドトキシン吸着療法、血漿交換療法など)があり、円滑に治療を行えるよう装置の準備、操作、管理などに携わっています。また、慢性期疾患に対して行う維持透析があり装置の準備、操作、管理をはじめ安全に治療を行えるよう治療液の水質・濃度管理を行っています。

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6. 人工呼吸器業務

人工呼吸器とはさまざまな原因によって自己の呼吸では十分な換気が行えなくなった際に換気を補助する装置です。これらの人工呼吸器の保守管理、使用中の安全点検、回路交換を行っています。

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7. 高気圧酸素療法業務

高気圧酸素治療装置を使用し、高濃度の酸素(100%)と高圧環境(2気圧)の下で体内の溶存酸素量を増加させることによって、様々な効果を期待する治療です。使用する診療科もさまざまで、適応疾患は一酸化炭素中毒、脊髄障害、腸閉塞など多岐に渡っています。当院では第1種治療装置(1人用)を1台保有し、緊急時にも対応しています。
高気圧酸素療法についてはこちらもご覧ください。

8. ペースメーカ業務

ペースメーカとは脈が遅い方や脈のリズムが乱れている方の心臓をサポートする医療機器です。プログラマーと呼ばれる専用装置を用いてペースメーカ植込み手術時、外来受診時など最適な設定条件へと変更しています。また、ペースメーカを植込んだ患者さんへのMRI撮像時には設定変更なども行っています。その他、遠隔モニタリングシステムといって、患者さんがご自宅から送信されたペースメーカの情報を私たちはインターネット上で確認・解析し、異常があれば医師に報告するなどして外来受診していただき、ペースメーカの設定が患者さんにとって最適になるよう努めています。

9. 手術関連業務

手術室では最新の多種多様な医療機器が使用されています。それらの医療機器が安全かつ円滑に使用できるよう保守点検や操作などを行っています。(レーザ治療装置、ラジオ波治療装置、CO₂レーザ治療装置、ナビゲーション装置)

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10. 麻酔科アシスタント業務

麻酔科医師のアシスタント業務を行っております。業務内容は、麻酔器の始業点検や全身麻酔時の介助業務・薬剤の準備・術中のバイタルサインの入力業務などを行っています。

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専門認定士について

臨床工学技士の仕事は医療機器の専門職であり、時代と共に変化し、高度な工学知識、臨床技術が求められる時代へと変わって来ています。当院におけるスタッフは専門性の追求として多岐にわたる認定を取得し、安全、安心の臨床業務提供に努めています。

取得状況
  • 透析技術認定士 3名
  • 3学会合同呼吸療法認定士 2名
  • 臨床高気圧酸素治療技師 1名
  • 周術期管理チーム臨床工学技士2名