産婦人科

特色

当院の産婦人科の特徴は、NICU(新生児特定集中治療室)と連携しての周産期センターの運営です。
妊娠分娩にとって最も肝心なことは、母体と胎児の生命の安全です。

このため、当院では産婦人科医師はもちろん新生児科医師も常時当直し、24時間体制で分娩を監視し、母体と新生児にとって最も安全で安心な病院を目指しています。産婦人科の医師はもちろん、ほぼ全ての助産師がNCPR(新生児蘇生法)のプロバイダーコースを受講しています。またALSO、J-MELS(周産期救急に効果的に対処できる知識や能力を発展・維持するための教育コース)のプロバイダーコースの受講も医師、助産師に積極的に勧めています。分娩数は年間約700件近くの分娩を扱っています。ハイリスク妊婦などの母体搬送依頼は原則として断ることはなく、県内全域から受け入れています。このようなことから、当院は日本周産期新生児医学会の基幹施設に指定されています。
また平成27年11月から助産師中心の院内助産を開始しました。これも母体、胎児の安全を最優先に行えるように、担当助産師の分娩介助条件として、助産実践能力習熟段階レベルⅢ認証、さらにNCPRとALSOの両方のプロバイダーコース受講終了という厳しい条件を付けています。
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診療内容

診療の第一は、周産期センターを中心としてのハイリスク妊婦・分娩・産褥管理です。婦人科疾患は、ほぼ全ての症例に対処できるようにしております。不妊治療に関しては、体外受精を含めた高度生殖補助医療も行っております。 外来は、別紙のとおり午前中は婦人科2診、産科1診で行っています。婦人科は1診が予約のみで、もう1診が予約外に対応しております。産科は1診で、原則的にはすべて予約ですが、 里帰りも完全予約制です。あらかじめ産科外来へ電話し予約をいれて下さい。

20~24週頃に産科外来へ里帰り出産の予約についてお電話をいただき、その際に助産師が妊娠経過についてリスクの有無を詳しく問診させていただきます。
リスクのない方は検査、管理の関係から里帰りは遅くとも34週頃までにお願いします。
リスクのある方は次のように里帰りをお願いします。
・28週までに受診:前置胎盤・双子など
・32週までに受診:子宮筋腫核出術既往・切迫早産など
(問診の内容をもとに、妊娠経過にあわせて詳しい里帰りの日程についてご相談させていただきます。)

※ ハイリスク妊娠の方は、今受診している医師と相談のうえ里帰りの検討をして一度、24週頃にお電話下さい。(ハイリスクの程度によってはお受けできない場合もありますのでご了承下さい。)

産科疾患、婦人科疾患の手術数は合わせて年間約420件です。当科の特徴としては、腹腔鏡下手術、子宮鏡下手術が多くあることです。YAGレーザーとCO2レーザー装置も配備し、様々な手術に活用しています。最先端の術式を習得・導入すべく日々精進しております。

専門外来

午後は特殊外来(不妊外来、遺伝相談、産科特殊、NIPT、思春期外来)の看板を掲げております。体外受精希望の不妊外来、遺伝相談、NIPTを受けたい場合は、あらかじめ外来に電話をして予約していただけたら都合が良いです。また、漢方治療に関しても指導医がおりますのでご相談下さい。

その他

母体搬送は、切迫する前に連絡・相談いただければ母児のよりよい予後が期待できます。双胎(特に初期に胎嚢が一つのもの)、高度の子宮内胎児発育遅延、妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)や切迫早産のコントロール不良な症例などありましたら、早めに御一報下さい。母体搬送症例は、原則としてできる限り受け入れる方針です。また、腹腔鏡下手術が適応となる子宮筋腫、子宮内膜症、子宮外妊娠、卵巣出血、卵巣皮様嚢腫、子宮鏡下手術が適応となる子宮粘膜下筋腫、内膜ポリープなどについてはご相談ください。

婦人科・産科外来への電話予約は月から金曜日の午後2時〜4時までにお願いします。

外来診療体制

外来診療体制につきましては下記をご覧ください。
外来診療体制一覧

所属医師名・所属学会・専門分野

金杉 浩(S48年医師免許・医学博士)

  • 日本産婦人科学会〔専門医〕
  • 日本東洋医学会〔漢方専門医〕
  • 生殖内分泌、周産期、漢方、内視鏡下手術

阪西通夫(S60年医師免許・医学博士)

  • 日本産婦人科学会〔指導医・産婦人科専門医〕
  • 日本専門医機構〔産婦人科専門医〕
  • 日本周産期・新生児医学会〔指導医・母体・胎児専門医〕
  • 日本人類遺伝学会〔指導医・臨床遺伝専門医〕
  • 日本周産期・新生児医学会〔新生児蘇生法専門コースインストラクター〕
  • ALSO JAPAN 認定インストラクター
  • BLSO JAPAN 認定インストラクター
  • 日本母体救命システム普及協議会〔母体救命インストラクター〕
  • 山形県医師会〔母体保護法指定医師〕
  • 周産期、遺伝カウンセリング、生殖内分泌、腫瘍、内視鏡下手術
  • 日本医師会〔生涯教育認定医〕

大貫 毅(H14年医師免許)

  • 日本産科婦人科学会〔指導医・産婦人科専門医・代表指導医〕
  • 日本周産期・新生児医学会〔指導医・母体・胎児専門医・代表指導医〕
  • 日本専門医機構〔産婦人科専門医〕
  • 山形県医師会〔母体保護法指定医〕

杉山 晶子(H22年医師免許・医学博士)

  • 日本産科婦人科学会〔指導医・産婦人科専門医〕
  • 日本周産期・新生児医学会〔母体・胎児専門医〕
  • 日本周産期・新生児医学会〔新生児蘇生法専門コースインストラクター〕
  • 山形県医師会〔母体保護法指定医〕

髙橋 杏子(H24年医師免許)

  • 日本産科婦人科学会〔産婦人科専門医・指導医〕
  • 日本生殖医学会〔生殖医療専門医〕

出井 麗(H24年医師免許)

  • 日本産科婦人科学会〔産婦人科専門医〕
  • 日本周産期・新生児医学会〔母体・胎児専門医〕
  • 日本周産期・新生児医学会〔新生児蘇生法専門コースインストラクター〕

中井 奈々子(H25年医師免許)

  • 日本産科婦人科学会〔産婦人科専門医〕

福長 健史(H27年医師免許)

  • 日本産科婦人科学会〔産婦人科専門医〕
  • 日本周産期・新生児医学会〔母体・胎児専門医〕

橘川 由理(R4年医師免許)

治療内容実績

令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度 令和5年度
①帝王切開
(※ポロー手術含む)
190件 183件 177件 174件 181件
②開腹手術 :a 子宮全摘出 68件 55件 45件 49件 39件
:b 筋腫核出 18件 9件 10件 6件 9件
:c 付属器摘出・付属器腫瘍摘出 15件 8件 8件 14件 15件
:d その他
・・・子宮外妊娠手術など
0件 1件 0件 0件 0件
③鏡視下手術
(腹腔鏡、子宮鏡)
103件 105件 90件 108件 129件
④子宮内容除去
(流産手術、内膜掻爬など)
87件 70件 51件 62件 46件
⑤子宮頚部切除術 43件 31件 27件 30件 25件
⑥レーザー照射術
(上皮内癌レーザー照射、
コンジローム切除など)
9件 6件 3件 4件 6件
⑦卵胞吸引術 112件 83件 103件 109件 121件
⑧子宮脱・膀胱脱手術 3件 4件 4件 11件 5件
⑨膣式筋核・子宮全摘出 1件 1件 0件 1件 0件
⑩頸管縫縮術 1件 2件 7件 2件 3件
⑪子宮頸管ポリープ切除
(手術室OPE)
6件 3件 10件 5件 5件
⑫その他膣式手術 3件 5件 1件 7件 6件
⑬子宮ファイバー 82件 35件 30件 51件 142件
⑭その他手術室検査・処置 3件 1件 4件 4件 6件
合計 744件 602件 570件 637件 738件