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消化器内科

特色

  • 消化器内科では、消化管と肝臓、胆管、胆嚢、膵臓などの病気を診療しています。
  • 消化器病専門医、消化器内視鏡専門医、肝臓専門医などの資格を有する4人の常勤医が中心となって診療を行っています。
  • 中規模有床病院の長所を生かし、迅速な診断と治療を提供しています。
  • 山形大学医学部附属病院と連携し、治療が困難と判断された場合は山大へ紹介しています。
  • 通常の内視鏡やCT、MRIの他に、必要であればPET-CTやカプセル内視鏡など最新の医療機器を用いて迅速で正確な診断を心掛けています。
  • 苦痛の少ない内視鏡検査を提供するため、経鼻内視鏡やカプセル内視鏡を準備しています。
  • 食べ物が飲み込みにくくなった患者さんに対し嚥下内視鏡検査(VE)を行い、一人一人に合った食生活を指導しています。
  • 在宅看取りを希望される患者さんに対して、外科との合同チームで訪問診療(在宅緩和ケアから在宅看取りまで)をおこなっています。

診療内容

消化管疾患

 食道癌、胃癌、大腸癌に対する早期発見・早期治療に力を入れています。拡大内視鏡、超音波内視鏡、特殊染色観察などを活用し、内視鏡治療の適応と診断された早期癌に対しては内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を行っています。
 最近増加傾向の潰瘍性大腸炎やクローン病といった慢性炎症性腸疾患(IBD)は治療法も日進月歩ですが、当院では消化器病の専門医が診察し、基本的には診療ガイドラインに準じながら患者一人一人に適した最新の治療を提供しています。
 大腸内視鏡検査は腸管の癒着などがある方では強い痛みを伴うこともある検査法ですが、当院では大腸カプセル内視鏡やCTコロノグラフィーを導入し、苦痛の少ない検査を提供できるように準備しております。以前大腸内視鏡検査で苦しい経験をされた方は気軽にご相談ください。

肝疾患

 B型肝炎とC型肝炎は、肝硬変さらには肝癌に進展する可能性のある慢性肝疾患ですが、適切な抗ウイルス治療を行うことで予防が可能です。B型肝炎に対しては、核酸アナログ製剤と呼ばれる内服薬によりウイルスを制御することが可能です。C型肝炎に対しても、DAA(直接作用型抗ウィルス剤)と呼ばれる内服薬が開発され、8~12週間の内服のみで高い確率で完治できるようになりました。これらの内服薬は副作用も少なく、高齢で合併症のある方でも比較的安全に治療が可能になっています。副作用が心配で治療を避けていた方があれば、是非ご相談ください。
 最近は、生活習慣病とも大きく関わりのある脂肪肝の増加が問題となっております。脂肪肝には10%程度非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)という肝硬変や肝癌にも進展しうる病態が含まれており、適切な診断、治療が必要です。飲酒は適量であれば問題ありませんが、多量飲酒が続きますと肝硬変や肝癌へと進展することもあります。当院では今後の進行が予想される脂肪肝の症例に対し、栄養士と連携し適切な栄養指導を行いながら長期にわたり綿密に経過をみています。

胆・膵疾患

 胆管結石による閉塞性化膿性胆管炎は敗血症に移行しやすく迅速な処置が必要とされています。当科では夜間や休日でも内視鏡的に治療ができるように体制を整えています。比較的高齢者の胆管炎症例が多いのが当院の特徴ですが、高齢者でも安全にかつ苦痛の少ない治療ができるように心掛けています。
 急性胆嚢炎は発症から7日以内であれば早期手術の適応です。当科は外科と連携し、早急に検査を進め速やかに手術に移行できるような体制を整えています。
 胆膵領域の悪性腫瘍による閉塞性黄疸に対しては内視鏡的ステント挿入術や経皮的胆道ドレナージ術を行っています。最終的な治療については各種画像検査や病理の結果を踏まえ、外科や放射線科と協議しながら方針を決定しています。

嚥下障害治療

 超高齢化社会を迎え、脳血管障害や加齢に伴う嚥下障害が年々増加すると予想されています。日本人の死因第3位である肺炎は約90%を65歳以上の高齢者が占め、その中の70%が誤嚥性肺炎です。当院は平成22年度より嚥下内視鏡検査(VE)を導入し、看護師、言語聴覚士、栄養士、薬剤師、MSWなど多職種による嚥下障害治療に取り組んでいます。
 また高齢者施設で往診VEも行っています。食事の世話をしてくれる家族や施設スタッフとともに嚥下機能とそれに適した食支援(食形態や姿勢の工夫など)で誤嚥性肺炎の予防に取り組んでいます。

外来診療体制

外来診療体制につきましては下記をご覧ください。
外来診療体制一覧

所属医師名・所属学会・専門分野

平田 慎也(S61年医師免許・医学博士)

中村 由紀子(H3年医師免許・医学博士)

  • 日本内科学会〔総合内科専門医・認定内科医・指導医・評議員〕
  • 日本消化器病学会〔専門医〕
  • 日本消化器内視鏡学会〔専門医〕
  • 日本人間ドック学会〔健診専門医・指導医・認定医〕
  • 日本摂食嚥下リハビリテーション学会〔認定士〕
  • 日本静脈経腸栄養学会〔TNT〕
  • 東北フレイル研究会〔世話人〕

松尾 拓(H4年医師免許取得・医学博士)

  • 日本内科学会〔総合内科専門医・認定内科医・指導医〕
  • 日本消化器病学会〔消化器病専門医・指導医〕
  • 日本消化器内視鏡学会〔専門医・指導医〕
  • 日本肝臓学会〔肝臓専門医〕

今 孝志(H23年医師免許)

  • 日本内科学会〔認定内科医〕
  • 日本消化器病学会〔消化器病専門医〕
  • 日本消化器内視鏡学会〔消化器内視鏡専門医〕
  • 日本消化管学会〔胃腸科専門医〕

検査・治療実績(令和4年度)

上部消化管内視鏡検査 4,063件
下部消化管内視鏡検査 1,619
内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP) 103件
内視鏡的大腸粘膜切除術(EMR) 267件
内視鏡的胃・食道粘膜下層剥離術(ESD) 42件
内視鏡的大腸粘膜下層剥離術(ESD) 32件
食道静脈瘤硬化療法(EIS、EVL) 8件
内視鏡的胃瘻造設術(PEG) 13件
嚥下内視鏡検査 92件
カプセル内視鏡検査 22件