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当院職員の新型コロナウイルス感染症に対する抗体保有率について

背景・目的

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、国内においても大規模病院でのクラスター発生がみられ、地域の医療体制を揺るがしかねない状況にあります。そこで当院医療従事者の新型コロナウイルスに対する院内感染防止対策として、職員を対象とした抗体検査を行いました。

対象

 済生会山形済生病院職員(臨時・嘱託を含む)906名のうち、同意をいただいた希望者790名で、うちわけは医師65名、看護師443名、薬剤部32名、臨床検査部37名、放射線部25名、リハビリ部78名、栄養部4名、事務部68名、その他38名でした。

方法

 令和2年6月15日~令和2年6月30日の検査期間中に院内で採血を行い、IgM、成熟IgGを同定しました。

結果

790名のうち新型コロナウイルスの抗体保有者は1名で、抗体獲得率は0.13%でした。

考察

 ウイルスの抗体産生には、感染後2-3週間かかると言われています。よって抗体検査は、診断に用いるというより感染した既往があるかどうかの把握に役立ちます。
過去に一般住民から無作為抽出して新型コロナウイルス抗体の定量検査を実施した報告があります。それらの抗体保有率は東京都0.10%、大阪府0.17%、宮城県は0.03%となっており、本調査もほぼ同様の結果でした。
 山形県では5月4日に大蔵村で発生してから7月4日に南陽市で発生するまで、新型コロナウイルス感染者は2か月間発生していません。また当院では、職員の東京、東京近辺等警戒地域への出向は報告することになっておりますが、この時期警戒地域への出向の報告はありませんでした。その中で1例の抗体陽性者が出ましたが、陽性者の症状はなく、周囲には新型コロナウイルス患者の発生はなかったことから、過去の疑似ウイルスの感染による抗体が疑われました。
 今回職員のほぼ全員が抗体陰性であったという結果は、当院職員のセルフコントロール、及びコロナ対策がしっかり出来ていた結果と考えます。しかし、抗体がないということは新型コロナウイルスに対する抵抗力が弱い可能性がありますので、さらに一層ウイルスの侵入に警戒しなければならないと考えます。

2020.08.25

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